ゆたかわ雑記

有象無象

箱根八里のこと② 畑宿〜元箱根宿

箱根八里というと何を思い浮かべますか。

私が箱根八里という言葉を覚えたきっかけはおそらく、というか確実に、氷川きよしのデビューシングル「箱根八里の半次郎」です。

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お姉様方にワーキャー言われていたイケメンのお兄さんが、今やあんなにビューティーな御方になろうとは。

自分が氷川きよしが歌い上げていた箱根八里を歩くことになろうとは。当時7歳だった私には想像もできませんでしたね。

 

さて。

畑宿で少し休憩をとりましたが、先はまだ長いので続きをずんずん歩いていきます。

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本陣跡の近くにわかりやすい箱根八里の案内板が。畑宿は宿場というよりは須雲川のような宿場と宿場の間の村という扱いらしい。

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好きな雑草の花が咲いていました。いつも名前を忘れてしまうのだけどニワゼキショウ(庭石菖)というお花。ブルーもあるね。

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畑宿には立派な一里塚がありました。江戸日本橋から23里目。現在の一里塚は復元整備されたものだそう。

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国道1号線を橋で越えると再びつるつるの石畳の道に。

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杉木立のなかを登って降って。

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車道に出ると学生さんらしき集団が先を歩いていました。ここからがいわゆる箱根の七曲りというところ。

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すんごい葛折のカーブを越えると急に視界が開けました。

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見晴らしは良くなったのだけどここの勾配は徒歩でもかなりしんどいものがありました。ヘアピンどころじゃないカーブが連続する区間。七曲りだからね。当然勾配がきついわけです。

橿の木坂の案内を読むと、

「橿の木の 坂をこゆればくるしくて どんぐりほどの 涙こぼるる」

と当時の人も詠ったといいます。

東海道一の難所とされる箱根路においても、きっての難所とされたところ。私はアスファルト舗装された道を歩いただけだけれど、往時はもっと大変な思いをして登らなければならなかったのだろうなと。

しんどかったけれど難所を全身で体感できたという達成感はあり、とても満足。

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とは言え思っていた以上に疲れてしまったので、橿木坂を登ったところにある「見晴茶屋 兎月」さんにて予定より早くお昼休憩を取ることに。

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季節の天ぷら盛り合わせとお蕎麦のセットをいただきました。写真には写っていないのだけど、産地の異なる二種類のお蕎麦の食べ比べができてとてもおもしろかった。

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橿の木平の案内板。昔からここは開けた土地だったようです。お茶屋さんの跡地に兎月は建っているんですね。見晴茶屋の名前が示すように相模湾が臨めました。ここまで登ってきたんだなぁと実感。

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見晴茶屋からは少し下って、旧街道に戻ります。甘酒橋なる橋を越えて。

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綺麗でおっきな蝿おった。ピカピカ。

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道がまたもや旧道らしくなってきました。

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追込坂の案内板。名前の割にはゆるい坂だけれど、私のように見晴茶屋で休憩しなければ、橿木坂を越えた後に登ることになるわけで、確かに追込みかも…と納得。

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親鸞上人と弟子が別れた場所という伝説があるらしい。とてもふわっとした伝説なので、案外本当かもと思ったりした。

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そしてそして!!箱根八里の道中で最も行ってみたかった場所に到着。子供の時分から何度も何度も「いい旅夢気分」などの旅番組で見て、訪問を夢見てきた「甘酒茶屋」さん。

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名物の甘酒と力餅のうぐいすをいただきます。甘酒はホット通り越して激熱。でもそれがいい。猫舌なのでゆっくりゆっくり味わいました。往時の人々も疲労回復に飲んだとか。力餅も自然な甘さで大変に美味しい。あまりに美味しく感じられて力も出たので、これを体感するためだけにまた歩いてくるのも全然アリだなとか思ってしまった。

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席も自由に選べて楽しい。他のメニューも全部気になる。

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甘酒茶屋での休憩を済ませ、また古道に戻ります。根っこがすごい。

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箱根旧街道 元箱根まで40分の看板。もうすぐそこです。

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この辺りの石畳の道は脇の排水路部分もわかりやすい。しっかりとした石畳が残っています。

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緑のトンネルみたいね。本当に新緑が眩しくて良い季節に来れました。

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私以外にもこの辺りは歩いている人が多かった。外国人観光客の家族連れなんかもいた。コアなとこ観光し過ぎでは。

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権現坂の案内板。草木が茂っていてこの地点からは芦ノ湖は見えず。

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少し歩いて芦ノ湖に到達。風が大変心地良い。水のにおいがしました。

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釣りをしている人も多かったです。私もやりたい…。

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箱根の杉並木。浮世絵通りの光景に感動しすぎて全然写真撮れてなかった。圧巻。

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そしてこれまた来てみたかった観光スポットの箱根関所。こちらも外国人観光客が多い。

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有名な人見女の人形!!!めちゃくちゃ見とる!

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色んな部署の展示があって思ってた以上に見ごたえがありました。

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階段登るの大変だったけど、遠見番所からの眺めが素晴らしい。

めちゃくちゃ現代人の感覚なのだろうけど、子どもの頃から関所越えって全然できそうじゃない?って思ってました。

でも実際に関所に来てみて、関所のある位置とか地理的に考えるとなかなか難しかったんだろうなと。昔の人って我々が思っている以上に山のどこに何があるか、人はどういうルートを通るのかも把握していたのだろうし。そういったところをすり抜けるのはやっぱり難易度高かったんだろな。

でも関所越えさせる裏商売とかも存在してそうだよなと思ったり。

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せっかくなので箱根関所資料館も見学。内部の撮影ができないのだけど、こちらの展示も思った以上にボリュームがあった。時間がないのでさくっと見学。

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箱根関所を出るとお土産屋さんが並んでいました。

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その中の1軒の軒先に、蝶々のブローチが。

これ、子どもの頃に祖父に買ってもらったのとおそらく同じメーカーのもので。激安だしおそらく当時の物なのでしょう。個人的に堪らず懐かしくなり、取り急ぎ姉に連絡。自分用と姉と母の分も存分に吟味して購入。先を急ぐのに思わぬトラップでした。だが満足。とても満足。

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少し歩くと駅伝広場と箱根駅伝ミュージアムがありました。各大学ののぼりが立っていて、たいして駅伝好きでもないのにテンションあがった。

 

とりあえず今回はここまで。

この時点で15時過ぎなのでスタートから7時間半ほど経過しています。ちょっとゆっくりし過ぎたね。

続きはまた次回。

 

ちなみに帰宅後に🦋のブローチ見比べてみました。

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二羽いるのが祖父が買ってくれたもので一羽のが今回購入したもの。

台湾製のブローチ。本当に思いがけず宝物が増えました。